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@クローゼット@
「ライトー!」
私が呼んでいるのは最近道端で拾ってきた猫のことだ。
茶色い可愛い耳が特徴的で、
一度触ろうと思ったら綺麗な爪で引っかかれて傷ができたこともあるくらい、
ライトは自分の耳がかなりの自慢なんだと思う。
「どこだー?ライトー!」
私の事を嫌っているのか、それとも警戒しているのか、
だからライト専用の部屋を作ったやったというのに、
どうやらあの猫はこの部屋が気に入らないようで、ほとんどいない。
「おーい!ライトー?」
あの猫を拾ってからというもの、
私の生活は一変して、毎日が苦悩と思考でいっぱいになった。
それ以上に楽しくて、ライトの顔を見るとついつい仕事がでにつかない。
私はこれほどまでに、依存性の強い人間だったろうか?
ガチャ。
「ここにいたんですか。私のクローゼット、汚いですよ。」
自室にあるほとんど使っていないクローゼットに、
私はライトがよくちょこんと隠れるように座っていることを知っている。
猫は暗いところが好きというのは、案外本当のようだ。
「おいしい紅茶があるんですよ、行きましょう。」
私が手を差し伸べると、月はぴくっと耳を震わせて、
少し切なそうに、不安そうに、眉を寄せた。
ああ、きっと、
この子は私が怖いのだろう。
ちゅ。
唇に、キスをしてやった。
言葉よりも、何よりも、
私はこうして『お前が好きだよ』と伝えて、
私に対する恐怖や、警戒を、少しでも癒すことができるようにと。
「不安そうな顔しないでください、ライト。」
「・・・・・・・・・・ぅん。」
消え入りそうな小さな声。
どうか、私を怖がらないで、どうか、私を警戒しないで。
私は貴方を愛したいと思ってるだけだから、
だからそんなに、不安そうな顔をしてないでください。
抱き上げたライトの体はすごく心地よくて、
ライトに気付かれないよう、そっと頬にキスをして。
愛してますよ、ライト。
そう君に、囁く程度に。
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